令和元年

 本日は小林教室のメンバーによる令和元年の初稽古。本当にありがとうございました。

 

 今思えば、今年の平成の元旦に地元の忠霊塔からみた朝日が私の平成の最後の朝日だった。忠霊塔は小高い丘の上にあり、天地を照らしながら燃えるように昇る朝日をみるのは今年で3回目。暗いうちに場所を陣取り、待ち続けて初めて日の出を見た時はあまりの美しさに感動した。遠くの山や田畑をところどころ覆う朝もやがまるで雲海のよう。小高い丘から全体をぐるりと見渡すと、いつもあの地上のどこかで、ちっぽけな自分が時間に追われて焦ったり怒ったりしながらあくせく生活してるんだな~と思った。本当はこんなに神々しい風景が広がっているのに。糸のように東西に伸びる道路を走る車。朝日と共に人々が動き出す。日常生活が始まり、朝日が最も美しく感じられる時間は短い。忠霊塔は最上の場所を選んで建設されているんだと思った。

 

 TUさんが教えてくれた合気道の本の中にある思想。初めて聞いたときは内容がものすごく難しくて私には理解できないと思っていた。

 しかし、その話を聞いていたこともあってか、たまたま運動のつもりで平成最後の日に忠霊塔に登り、地元の大東亜戦争の戦没者(ほとんど20代)の名前や遺族の歌碑を読んでいるうちに、平和への願いをこめてこの忠霊塔が建てられたんだということを実感した。戦争を知らない私。平和が当たり前と思っていて普段はこんなことを考えることもない。

 

明治、大正、昭和、平成から令和へ この忠霊塔も新時代を迎えたが、太陽はいつも通り昇る。 

明日の合気道の稽古 何卒よろしくお願いします。

 

都城合気道錬成会 都島道場小林教室担当 伊達