受身の考え方

 8/10(土)は午前は先週に引き続き都島道場で道場長による指導を受けさせて頂いた。この日も前回と同じように飛び受け身の稽古があった。少年部より黒木先生のもとで合気道を学ばれたN先生が飛び受け身のイメージを道場長に確認されていた。柔道の受身のように投げられたときにバン!と止まる受身がいいのか?はたまた投げられた後も転がって再びまた立ち上がれるような受身がいいのか?

道場長に確認された後にN先生が実行された受身は、普段錬成会で行われている両手をつく前回り受身だった。高さがあればそれが飛び受け身になる。片方の手を相手にがっちり持たれたり極められたりしていても、もう片方の手で手をついて前回り受身を取るので回転が止まらない。道場長は反対側の手で地面をとらえて飛び受け身をされるが、長年稽古されてきた上記の動きがしっかりと身体の中に入っているので表面上は違っても原理は一緒なのだと思う。

 

 19時からは小林教室での稽古。滑り受身の稽古をしたくて「ちょっとブレイクタイムに」とメンバーに依頼した。そして、TUさんの提案で突き入り身投げで稽古することになった。

しかし、現実は「ブレイクタイム」どころではなかった。最初に私がTUさんの肚に突きを入れると、すかさずTUさんの腕が私の顔面に入った。滑り受身どころではない。「矢のよけ方を考えてばっちり矢に射抜かれてしまった。」まさにそんな状態。見た目の派手さや美しさを求めた受身をとろうとするあまり、最初に当てを食らってしまってはなんにもならない。自分の鈍さを反省し、普段稽古をしている後ろ受け身で対応した。そして、TUさんのアドバイスを受け、取り(技を掛ける側)になった時は、相手の突きの攻撃をぎりぎりで半身でかわすことに注意しながら稽古を行い、いつの間にか技に引き込まれていた。

 

 一日の稽古を振り返る。TUさんの当身を食らい、道場長やYさんの受身に対する考え方を聞かせて頂いて確信した。滑り受身や飛び受け身で相手の腕につかまらないと成立しない(協力関係が必要な)受身は、実戦で敵にそれを求めるのは不可能である。そのため飛び受け身では相手に急に手を離されてもいつでも前回り受身で逃れられることが必要で、ラリアットみたいな顔面への攻撃へはまず上体を反らせて当身をかわし、その次は後頭部を打たないように受身を取ることが最低限必要だと思った。また、黒木先生は「而今」の中で、受身は相手にいつでも反撃できる体制になれるための起き上がり方が肝要だと言われている。

 

 受身の稽古も皆様にご指導いただきながらこれからも楽しく続けたいと思いますので何卒よろしくお願いいたします。

都城合気道錬成会 都島道場小林教室担当 伊達