二人掛け考

12/20(金) 

 合気道祥平塾では菅沼先生の指導による坐禅会が月に一回行われており、毎月は参加できなかったが、そこで坐禅の考え方を教えて頂いた。先生が坐禅の心構えで言われていたことは、「じっと座っていると次から次から様々な想いが浮かんでくるけど、その想いを無理に振り払おうとしたりせずに放っておくとだんだん物事にとらわれなくなる。」こうやって書いてみると、私はいつもまだ起こっていないことを心配し、起こったことにアワアワとうろたえ、過ぎ去った物事にとらわれてばかりいる。

 その中で坐禅とつながっているなあと感じる二人掛けの課題に結び付く思想。それは「たとえ複数の敵がいても、まず目の前の敵に立ち向かい、投げたらいつまでもとらわれずにぱっぱっと次に気持ちを切り替える。」 

 たいてい段の審査の受けに出てきてくださる方は稽古を積んだ有段者。そんな方々を敵に回した時、一人一人に時間のかかる技を掛けていると次の相手につかまってしまう。だから、勝負は相手が自分に触れる瞬間!その一瞬にすべてをかけて相手を投げたら、もうとらわれずに次へ次へと気持ちを切り替える。

 

 最近また都島道場や小林教室で二人掛けの稽古をさせて頂く機会を頂いている。四方投げや呼吸法を二人の相手に同時に技を掛けるという大変な課題もあるが、確実に一人に技がかけられなければ二人に掛けるのはなおさら無理だと思う。今後もそれぞれの相手に技がかかっているのか確認しながら稽古をしていきたいと思いますのでこれからもよろしくお願いいたします。

都城合気道錬成会 都島道場小林教室担当 伊達